装甲騎兵スカイリム 第12叩

logo

やぁ 久しぶり
去年のクリスマス以来だね
文章ばかりで退屈かもしれないが
良かったら 読んでくれないか?

あれから私はスカイリムと
ソルスセイム島を行ったり来たりだったんだけど
まぁこれといって進展もなくてね
はっきり云って旅は停滞していた
なので私は仲間を一度解散して
進展があったら又集まるように
決めておいた

まぁ解散と云っても
さよならを云うわけじゃない
各自に人探しに飛び回ってもらっていたんだ

ホワイトランからスカイリム
そこからさらにシロディール全土が見える
私は感覚を研ぎ澄まし
仲間の声を そう これから仲間となるべく
私に既に選ばれた人たちの声を聞こうと勤めたよ
声はこう応えたんだ
『そこを動くな』と

だから私はホワイトランに居たよ
家でのんびりしていても仕方ないから
刀を打ったり鎧を作って売ったりしていた
戦乙女の炉に高級な刀剣や武具があったら
それは概ね私の作ったものだよ
そもそもスカイリムの冬は厳しくてね・・・
表に出るなんて厭だったよ
まぁ雪中行軍は仲間に任せて
自分は炉の傍で鍛冶に精を出しつつ
声が聞こえるのを待っていたんだ

ある日戦乙女の炉に作った武器を納入しようと
家を出たんだ
自分の家と戦乙女の炉の丁度間くらいに
知らない女が立っていたよ
2013100706
クリックすると大きくなるようにしておいたよ

魔王を倒した勇者一向にとても力のある魔法の使い手が居た
そう以前に云ったと思う
まぁ私にとってはつい昨日のことのようなものなんだが
君たちにとっては長い時間かもしれないね
女は私を見て 何かを云おうとしていた
私はそれを遮って
『すべて知っている 着いてこい』と云った
彼女はとても驚いていたよ
2013100707

彼女を自宅に入れてやって
話を聞いた
勇者との長い長い旅の話だった
魔王を倒して世界に平和を取り戻したが
平和になった世界では
力のあるものの存在は危険視される
世界の危機は一度や二度ではないし
魔王ばかりが悪役とも限らない
恐らく魔王というのは・・・そう
堕天した古い神のことだろう

勇者はどこに行ったか判らない
彼女は勇者を探すでもなく
ただただ大きな力を持つ彼女を
利用しようとする誰かに追われて
あてどもなく彷徨っているうちに
次元の狭間に落ちたらしい
その先がスカイリムだったという訳だ

彼女の力はこの世界でも健在で
その力を戦争に利用しようとする者が
常に彼女を追っていた
彼女は身を隠したいと私に告げた
私はその問いに対する明確な答えを持っていた
『要するにお前だと判らなければいいのだろう?』
結果は見ての通りだ
2013100708

彼女の事を何となく想定して作っていた
スペルバインダーの鎧を彼女に託した
重そうに見えるがその実 女でも身軽に動けるように作ってある
何より顔が隠れるのが彼女には都合がよかったようだ
吾が騎士団には騎士はすべからくフルフェイスと云う掟がある
私は彼女にもそれを適用しただけだ
フルフェイスでない すなわち顔出しで騎士団に居るのは
私と私の秘書であるあの女だけだよ

スカイリム全土の様々なギルドやコネを通して
彼女の身の安全を保証する代わりに私たちの騎士団の一員になるように説得した
承諾した彼女には早速だが人探しを手伝ってもらう事にした
彼女は云った
「あなたはここを動かないほうが良い 運命は良い方向に動いている」

それから又ホワイトランで暮らしていた
同胞団から武器と防具の発注が着たので
エオルンド・グレイ・メーンだけでは手が足りないのか?
と思いつつも
昔のよしみで程々の値段でそれらを用意してやった
帰り際にエオルンドと与太話をしていた時に
彼がふと思い立ったように
「この間変な奴が来た」と云った
この変人の鍛冶の記憶に残るくらいだから
余程の変人だろうと思って
私はその人物についての話を聞いた

なんでも自分の鎧を治して欲しいと
訴えたそうなのだが
同胞団のメンバーでもなければ 金も持っていないと云う
ただ 応じて呉れれば自分の一番大切なものを
渡す と云ったらしい
エオルンドは応じなかった
何故ならその人物が鎧も剣も持っていない
囚人のような身なりで怪しい雰囲気だったからだそうだ
「もし傷付いた防具や武器を携えてきたのであれば
まだ話も出来たのだが・・・」とエオルンドは語った
私が興味を持ったことを彼は悟ったらしく
まだこの近くに居るかもしれない と教えてくれた

次の日から私はなんということもなく家から出て
街をぶらぶらするようになった
見慣れた街だし知り合いも多い
知らない奴が居たらすぐに気付くだろう
そう思いながら日々過ごしていた
私は九大神の騎士だから
毎日タロスの像の前と
キナレス聖堂には顔を出す

その日 タロス像の前には
変な奴が居た
その男はタロスの象の前にひざまづき
熱心に祈りを捧げていた
私はその男の祈りが終わるのを待っていた
祈りが終わり
懐から小さなものを取り出して
タロスの像のところにそれを置いた
20121201_sunlightmedal01
小さな硬貨のようだったが
スカイリムでの通貨ではないし
およそタムリエルのものでもない
男はつぶやいた
「あんたはこの世界のでっかい神の一人だ・・・
だが・・・おれの探している太陽ではない」
太陽!
この男だ!!

閃いた いや正確に云うと忘れていた事を明確に思い出したという感じだ
私は云った
『お前の太陽は見つかったか?』
男は私に気付いて 立ち上がりこちらを見た
2013100701
その男の顔は戦化粧があった
ノルドの戦士にとってそれは珍しいものではない
だがこの男のそれは
明らかに変わっていた
顔の中心からオレンジ色の放射線が
まるで太陽の光のように
描かれていたんだ

「あんたは太陽を知っているのか?」
男は云った
『お前の探している太陽と同じかどうかは判らないが
私はこの世界の太陽に関するものをいくつか持っている
見たいか?』
2013100703

男は一も二もなく着いてきたよ
私は男を自宅に入れてやり
リディアに男に食事を与えるように頼んで
地下に降りた
男の肉体はしっかりしたものだった
しかし長い放浪の旅のせいか かなりやつれていた
明らかに栄養失調である

男に十分な食事を与えてから
スノーエルフから貰い受けたアーリエルの弓と盾を見せた
『この世界のある種族が
太陽と崇拝する神の祝福を受けた武器だ』
男は云った
「確かに太陽の力を感じる
だがおれの探している太陽はこれではない
・・・どうしたら・・・見つかるんだ」
男は頭を抱えた

『お前の武器と防具を見せてくれないか?
私はこの世界で最も優れた鍛冶の一人でもあるんだ
お前の大切な装備を治す事が出来る
金は要らん
ただしお前の一番大切なものを私に呉れ』
と云った
男は椅子を立ち上がり
「本当か!」と叫んだ
そして袂からさっきタロスの像の下に置いたものと同じ
硬貨を取り出し 私に手渡した
「これが・・・最後の1枚だ・・・どうか頼む」
それに触れた瞬間 私の中に硬貨の持つ思念が伝わってきた
巡礼の地・・・不死の運命・・・そして忘れられた太陽
私は確信した
この男こそ私の捜していた太陽だ

男はホワイトランの外の野営地の木の窪みの中に
大きな袋を隠していた
それを持って戻ってきた
私の知人だと告げてあったので
衛兵は男を咎めなかった

男は私に袋を渡して
「本当に治るのか?」と尋ねた
私は
『時間がかかるかもしれないが 必ず治す
お前はその間に身体を元に戻せ』
と云った
自宅は女が2人 つまり私とリディアが居るので
いくらか金を渡してバナード・メアに滞在させた
男に少しマシな服を用意させようとしたのだが
男はそれを受け入れなかったよ
篤い信仰が質素な暮らしを是とするらしい
その質素な服と生活のために
バナード・メアの人間に
支払った迷惑料の方が
遥かにかかったのは云うまでもないことだ

男の世話を一通り終えて
私は地下に降りた 工房で袋を開ける
今にもへし折れそうな欠けた剣
傷だらけでもう何が描いてあったか
判らないほどに磨耗した盾
他にも中には鉄屑としか思えないようなものや
ボロボロになった布の端切れが入っていた

鎧の元ある形を・・・と私は神経を集中させて
鉄の塊に触れたんだ

それがどれくらいの時間だったかは判らない
とてもとても長い時間だったかもしれないし
ほんの一瞬だったかもしれないね

太陽の騎士・・・彼と共に戦うもう一人の騎士・・・
互いが時として助け合い 巡礼の地へ そして数々の試練
古き神々の国 そこから混沌の地の底へ
声が聞こえた・・・
「ああ 俺の太陽が消える・・・」
もう一人の騎士が語り始める
『何故お前を殺さなければならなかったのだろう・・・
おれたちは一緒に太陽を探すんじゃなかったのか?
お前の見つけたものは偽りの太陽ではないか!』
死んだ騎士の骸を抱えて随分長いこと
もう一人の騎士は呆然としていた

『ああ・・・アストラのソラールは死んだ
偽りの太陽をつかまされて死んだ
おれが殺した・・・でなければおれが死んでいた
これで・・・終わりなのか?
・・・
・・・(長い沈黙)
・・・
いや まだ終わりではない
まだ・・・おれが生きている
アストラのソラールは死んだ
だが 太陽の騎士はまだ死んでいない
おれが・・・おれがソラールだ・・・!!』
騎士は自分の鎧をその場に脱ぎ捨て
死んだ騎士の鎧を剥いで それを着て
最後に鋼鉄の兜をかぶった
そして死んだ騎士の骸を暖かい炎で燃やした
それは篝火と呼ばれる炎から継がれたものであった
そしてそこから長い長い
太陽を探す旅が始まった
太陽の長子の遺物のようなものはいくつか見つかった

月日は流れ やがて彼が倒れる日が来た
しかしやがて次の太陽の騎士が現れた
何度倒れても
いつか 次の太陽の騎士が
太陽を追い求めて
その鎧と剣を引き継ぎ
旅を続けていた
そしていつしかあの男が見える・・・

男は白い白墨のようなもので
地面に何かを書いていたが
やがて次元の狭間に飲み込まれてしまった
そうしてこの世界にやってきたのだろう

長い思念の旅が終わり私の意識は工房に戻っていた
それから数週間をかけて
私は男の武器と防具を治した
それは幾度も壊れ 改修や増装を繰り返し
既に原形を留めていなかったと云ってもいい
だが触れた私には鎧の明確なイメージが判った
それはあたかも土に埋まっている化石を掘り出すような
どうやって造るかを考えなくていい
ただ思い出した通りにやるだけであった
炉の炎が質の良い鋼鉄を溶かし元の姿を取り戻していく

最後に
男が私に渡した一番大切なもの・・・
あの太陽の硬貨を砕いて出来た
大量のエネルギィを
その中に込めた
太陽に祝福された
武器と防具がこうして甦った

私はバナード・メアを訪れて
男にその旨を伝えた
暫く見ないうちに
随分とたくましくなっていた
フルダに聞くと
ずっと昼間はタロス像の前で
夜は部屋で身体を鍛えていたらしい
十分な食事と休息そして日々の鍛錬が
男をかつての姿に戻していた

私は男を工房に連れて行き
マネキンに飾ってある鎧を見せた
『これがあの鎧の本来の姿だ』
男は云った
「これは・・・太陽じゃないか!
感じる・・・この鎧から いや
鎧だけじゃない 剣からも盾からも
太陽を感じる!一体どういうことだ!?」
私は彼の顔を覗き込み
『お話のところ済まないが ちょっと着てみて呉れないか?』
と云った

男は着慣れた様子で鎧を身にまとった
シンプルで無駄のない動きやすい鎧
兜と腕輪と足甲はピカピカに輝いてある
そして胸と盾にはあの硬貨と同じ太陽が描かれているんだ
2013100704

「声が聞こえる・・・」
男は云った
『この声が聞こえるか?』
私は云った
「おれは・・・おれが・・・ソラール・・・なのか・・・?」
『そうだ お前がソラール 太陽の騎士だ』
私は男の名を知らない
太陽の騎士ソラール
それがこの男の名前だ それでいい

再びバナード・メアに戻り 話をした
『私と私の騎士団がお前を必要としている
一緒に来てくれないか?』
ソラールは応えた
「あんたと一緒なら ・・・おれの太陽が見つかるかもしれない」

契約成立だ
私の騎士団は完成し
彼の願いが叶うかどうかは判らないが
私と私の騎士団は彼への協力を惜しまないだろう
2013100705
フルフェイスの掟は彼にも守ってもらう
本当は素手をさらしたくはなかったのだが
彼は剣は素手で持たなければ感覚が狂うと強く云うので
そのままにしておいた

仲間は揃った
次は 戦争だ
又連絡するよ

太陽は炎を浴びて蘇ったんだ

広告